ブルネイの旅5(最終回) 
 

7月25日(木)-4日目

今日も船着場まで行き、ブルネイ川をボートに分乗して、テングザルの生息地へ向かう。(ブルネイの旅3の地図参照)きのう行ったテンブロン地区とは違うが、雰囲気は似たようなものだ。2日目に行った水上集落を過ぎると、王宮の水上側の入り口が見えた。この入り口はブルネイ警察が警備している。

ちなみに、王宮内はネパールのグルカ兵が傭兵として雇われている。19世紀前半にイギリスがネパールに侵攻したときに、勇敢に抵抗したのがグルカ兵だった。兵士としてイギリスに雇われ、世界大戦のときにはイギリス兵として戦ったそうだ。そのグルカ兵がブルネイにも駐屯している。

 
ボートから仰いだ王宮
 
川べりには王宮専門の警備室がある


話がそれてしまったが、今日のクルーズの目的はボルネオ島固有のテングザルを見ることだ。2年前、マレーシアでもテングザルを見るためにジャングルクルーズをしたが、見たのはカニクイザルだけ。そのテングザルをしげしげと眺めたのは、自然動物園だった。

だから今回も期待していなかったが、なんと5〜6頭を見ることができた。ツアーのみなさんはスマホやコンパクトカメラで撮っていたが、当然ながらサルは小さい。夫のカメラが270ミリまで伸ばせるので、よく写っていた。何人かが、夫の液晶画面を写していた。ちなみに私のカメラは200ミリ。こんな時に差が出る。添乗員のKさんが「横浜のズーラシアにもテングザルがいる」と言っていたが、近いのに見たことがない。今度行ってみよう。

 
ボルネオ島特有のテングザル
 
天狗のような鼻のテングザル


船着き場まで戻り、すぐ近くにあるオールドモスクを見学した。正式名称はスルタン・オマール・アリ・サイフディンモスクで、前国王の名前だという。1958年完成だからオールドではないのだが、ニューモスクの完成1992年に比べればオールドなのだ。

 
オールドの名にふわしくないきれいなモスク
 
モスクの屋根は本物の金


 
モスクの内部 ここは撮影可能
 
モスク内にいた男性 気持ちよくカメラにおさまってくれた


ブルネイには120のモスクがあるし、イスラム教がこの国に入ってきたのは14世紀末だから年代的にはもっと古いのがあるとは思うが、前国王と現国王の名がついたともなると扱いが違うのだろう。「国王は、あちこちのモスクの金曜日の礼拝に予告なしに現れるんです」の説明があった。

わずか4日間のツアーとはいえ、アザーンの声を1度も聞かなかった。今は録音のアザーンを流す国が多いと聞いたが、ここブルネイでは毎回聖職者の生の声が流れるそうだ。あの迫力ある声を聞きたかった。日程中に金曜日がなかったせいか、モスクで祈る人も一度も見かけなかった。

でも巡礼月には毎年1000人が4グループに分かれてサウジアラビアのメッカを訪れると聞き、やっぱりイスラム教の国なのだと改めて感じた。この費用も政府が支払うのだろうか。聞きそびれた。

昼食はショッピングモールの中にある飲茶。(シューマイ・フィッシュボール・湯葉まき・海老シュウマイ・ヤムいも揚げ・揚げワンタン・サラダブロン・春巻き・ワンタンスープ・鶏肉入りおかゆ・マンゴプリン)
今までの中華料理がイマイチだったので、ブルネイの料理人の問題かと思ったが、この店は非常に美味だった。みんなの意見が一致。

食後は同じモールにあるスーパーマーケットで買い物。円からブルネイドルへの交換はわずかしかなかったが、そのドルを使い切るためにココナツパウダーを10袋ぐらい買った。

午後はホテルに戻り、自由時間。アフタヌーンティーを楽しんだ人もいるが、昼食を食べ過ぎたのでパス。敷地内の海岸など散歩。南シナ海は遊泳に適さないのか、海で泳ぐ人はいなかったが、南国のリゾートらしい写真は撮れた。

 
きれいな海だが泳ぐ人はいない
 
太陽がいっぱい


 
夕食はこのホテルいちばん人気があるというレストランで。「シーフードバーベキュー」と聞いたので、戸外でバーベキューをするのかと思ったが、単なるビュッフェだった。シーフードを目の前で焼いてくれる。それだけのことだった。食事よりも外に見える南シナ海のサンセットが心に残った。(左)

空港へ向かう途中、ナイトマーケットへ。アジアのマーケットはおかず類を売っていることが多いが、ここでもおいしそうな惣菜を売っていた。

かしこまったレストランよりこちらで食べたかったが、なんせ町から離れたホテルだから、自由行動が出来ない。心残りだった。



 出来たての惣菜が並んでいる
 
店を出している親の子ども パソコンで勉強している


 
最後の観光は、ライトアップされたニューモスク。弱い雨が降っていたので、むしろ幻想的できれいだった。

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7月26日(金)-5日目

0時35分 ブルネイ発→ブルネイ航空で 7時30分成田着

成田は、南国の国よりもっと暑かった。

(2020年3月16日 記)
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