コタ・キナバルの旅4(最終回)
 コタ・キナバル市内観光

2017年7月2日(日)-4日目

午前中は自由行動。6人は島までボートで行くオプションに参加したが、リゾートの島にちょっとだけ行ってもつまらないので、街歩きをすることにした。

コタ・キナバルの経済力がどの程度かわからないが、ヤシが街路樹になっている大通りは清潔で心地よい。マックやスタバもヤシに溶け込んでいる。コタ・キナバルはマレーシアでは2番目に大きな州のサバ州の州都。人口は60万人というから、マックもスタバもなんら不思議はない.。でもこの大通りにも小さな祠が建っている。「東南アジアにいるのだなあ」とホッとするものがある。


ヤシの街路樹が涼しげ。マックもしゃれている。
 

小さな祠がところどころに建っている。 

ホテルから海岸までは歩いてもわずかだ。海に行き着いたそこは巨大なマーケットだった。水揚げしたばかりの魚や野菜や乾物を売る店が、大きなテントに覆われた中にいくつも入っている。私は粉末のココナツミルクを大量に買った。カレーはもちろん、スープに入れても美味しいから。

 
水揚げしたばかりの魚

 
野菜も果物も豊富

12時に集合して最後の観光に出る。まずはニョニャ料理。マレー料理と中華料理が混じりあった料理をニョニャというが、一般的な中華に比べ少し香辛料が効いているかなの程度で変わり映えしない。

まずは州立モスクに寄った。1977年にオープン。黄金のドームと高さ約66mのミナレット1本、16の小さなドームがある。外観のみ。ワンさんは「信者でないと入れない」と言うが、時間がないからそういう言い方をしたのではないか。モスクは数限りなく見たが、金曜のお祈りの時以外はウェルカムだった。

後に寄った市立モスクは2002年の建築。水上に建ちブルーの色をしているのでブルーモスクとか水上モスクとも呼ばれる。サウジアラビアのモスクを参考にしたというが、ここも私たちは遠目に見ただけ。水上に浮かんでいるせいか、ことさら美しかった。入ってみたかった。

 
黄金のドームを持つ州立モスク
 
水上モスクとかブルーモスクと呼ばれる市立モスク


次はロッカウィ・ワイルドライフパークへ。ややこしい名前がついているが、サバ州の動物保護局が運営している動物園。100種以上の野生動物がいるとパンフには書いてある。檻はあるが、出来る限り自然のジャングルに近い形にしている。樹木が太陽を遮っているので、1時間以上歩いたが疲れなかった。

ボルネオと言えばオランウータンだが、日本の動物園で見慣れているから感激はしないが、テングザルは珍しかった。鼻が天狗にそっくり。ボルネオにしかいない猿だという。リバークルーズでもテングザルが見えると言われたが、マングローブの樹木にいる猿など、離れている舟から見えっこない。この動物園には10匹以上のテングザルが、目の前にいる。食べたり、上り下りの仕草が実に可愛らしかった。

いずれにしても、オランウータンは極端に減っているので政府も対策にやっきだ。それというのも森林が減っているからだ。森林を破壊したのは建築資材を調達した日本だと言われているが、ワンさんは友好ムードを壊したくないからか、ひとことも言わなかった。


 鼻が天狗そっくりのテングザル

 
可愛らしいマレー熊
 
水槽にいるラッコより、こちらのラッコは楽しそうだ
 
熱帯独特の鳥


「世界でいちばん小さいボルネオ・ピグミー象がいる」とワンさんが言うので、楽しみにしていた。最近、アフリカのザンビアやスリランカで、自然界にいる象に接することができた。だから勇壮なアフリカ象との違いを感じたかったが、目の前にいる象は小さくない。よく聞いたら普通のアジア象が肩まで2.5m、ボルネオ象は1.8m。小さいと言っても1.8m。やっぱり象は大きいのだ。

マレー熊は小さくて怖い熊の感じはしなかった。でも山道で会ったら、カワイイとは言ってられないだろう。他にもたくさんの動物に会えて、思っていたより楽しい散策だった

アニマルショーは、司会をするお兄ちゃんが軽妙なので飽きなかった。オウムのショーやヘビに触るショーなど。エンタテイメントもなかなかの国なのだ。

次はヤヤサンビル(左)を見に行った。ヤヤサンというのはサバ州の財団の名前で、アルミとガラスだけで作られた垢抜けしたビル。30階建なので屋上からは東シナ海、キナバル山も見えると言うが、私達は外観のみ。

今日の市内観光はすべて外観だけで物足りない。でもヤヤサンビルが建つ一帯は、州政府のビルも2つあり、いずれも垢抜けている。ボルネオの違う一面をのぞかせてもらった。


次に寄ったのは中国寺院。マレーシアは、原住民のマレー人以外に、中国からきた華僑の活躍で国が発展してきたとも言えるので、中国寺院があるのは当然だ。


観光の最後はナイトマーケット散策。なんのことはない、朝に散歩したのはこのマーケットだった。でも朝歩いたのは市場のほんの一部だった。ワンさんと一緒に歩いたおかげで、食べ物以外にも衣類、雑貨品などの露店が並ぶ広大なマーケットだと分かった。

最後の夕食も円卓で囲む広東料理。食事が終わってもフライトまではまだまだ時間がある。「涼しいからここで時間つぶしをしてください」とワンさんが案内してくれたのは「イマーゴ・タイムススクエア」というショッピングビル。驚いたことに世界中のブランドが集まっているほどの大きなビル。たとえば靴もナイキ、ニューバランス、コロンビア、アシックスなどが独自に店を構えている。私がいつも履いているスケッチャーズの専門店もあった。安ければ買おうと思ったが、日本と変わらないのでやめた。

「富裕層がいるというより、若者がお金をかけるようになったから」とワンさんが言っていた。もちろんユニクロも入っている。コタ・キナバルでは2店目のユニクロ(左)だという。日本円に換算すると少し高め。ここでは高級衣類に入るのかもしれない。驚いたことに、熱帯の国でヒートテックやダウンを売っている。富裕層が寒い国への旅行の時に着るのだと言う。なるほどね。

7月3日(月)-5日目

コタ・キナバル空港発(0時半)→マレーシア航空で成田着(7時10分

日本は猛暑だった。熱帯のボルネオよりも暑い。


                                    (2017年12月16日 記)
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