アメリカの旅3 
 メサベルデ国立公園とカールスバッド国立公園

2015年5月23日(金)-4日目

ホテルの近くにあるメサベルデ国立公園に行った。メサは台地、ベルデは緑と言う意味。グランドキャニオンが国立公園になったのは1919年だが、ここは1906年と早い。世界遺産はグランドキャニオンと同じく第1号だ。でも訪問客を比べると、グランドキャニオンが年間500万人なのにここは年間50万人。人気度がだいぶ違う。

メサベルデ国立公園1000年ぐらい前の住居跡の遺跡(左)で、600から900もの部屋が残っている。1000年前と言えば日本では平安時代、さして古いとも思えないが、なぜ世界遺産1号なのだろう。

住まいを平地ではなく断崖に作っていることが珍しいのかもしれない。畑の面積を広くするため、他の部族から身を守るため、寒さ暑さを凌ぐためなどいろいろ説があるが、文字を残してないので、推察するだけだ。

「住居跡を間近で見たい人は行ってきてください。でも帰りの上りがきついですよ」と奥村さんが脅かすので、私は上から眺めるだけにした。

バスはコロラド州から6番目のニューメキシコ州に入った。この地がメキシコに似ているからと、スペイン人がつけた名前だ。メサベルデから宿泊のサンタフェまでは430q。ニューメキシコ州とカリフォルニア州は第2公用語がスペイン語。両方ともメキシコに隣接しているし、以前はメキシコ領だったのでその名残だろう。アメリカの州になったのは1912年で47番目。48番目はアリゾナ州、49番目がアラスカ州、50番目がハワイ州。

ニューメキシコが州になって100周年の2012年に購入した新車のプレートは、トルコ石の色。とてもきれいな色で印象に残った。

ニューメキシコ州の州都・サンタフェに着いた。日本人にはサンタフェの名は馴染みがある。空前のベストセラーになった宮沢りえのヌード写真集のタイトルが、「サンタフェ」。近くのプレブロで撮影したが、知名度の高いサンタフェをタイトルに使ったそうだ。

サンタフェの停電着いた時に雨はあがっていたが、地面は濡れていた。年間250oしか降らないサンタフェにとって雨は恵みだが、直前に雷が落ちたらしく街の様子がおかしい。トイレを借りたホテルの電気も消えていた。信号もついてない。写真の左の信号は赤青の点灯がない。まだ明るいので散策は出来るのだが、レジが使えないので店も閉まったところが多かった。

この街の建物は、アドビ様式(サンタフェ様式)で統一されている。スペインの住まいと先住民の住まいをミックスした茶色の日干し煉瓦の建物が並ぶ。閉まった店のウインドウに飾ってあるグッズもセンスあるものばかりだ。高層ビルが立ち並ぶアメリカの街とは究極にある街。芸術家達がたくさん住んでいることが頷ける魅力的なサンタフェだった。

   <サンタフェのコンフォートスイーツ泊>

5月24日(土)-5日目

今日は移動距離が多く660qを走るので、7時半に出発した。昼食のレストランに寄る時間もないのか、バス内で弁当を食べたほどだ。この弁当はサンタフェでレストランをやっている日本人が作った日本食だが、米がまずい。

ウオルマートユーホーの町として有名なロズウェルで休憩したときに、ディスカウントストアのウオルマートに寄った。左写真はウォルマートにあるマックの店。ユーホーの町らしいディスプレイ。

創業者のサム・ウオルトンが1962年にウオルマート1号店をアーカンソー州で開いた事に始まる。その後世界にも進出し、今や世界一の売り上げをほこる。一族5人が、アメリカの長者番付の17位から21位を占めるそうだ。

今日唯一の見学場所であるカールスバッドキャバーンズ国立公園に着いたのは、午後2時を過ぎていた。アメリカの54国立公園のうちのひとつ。1898年に、カウボーイのホワイト君が蝙蝠の大群を追っていって偶然に洞窟を発見した。初期は、蝙蝠のフンを採取して肥料として売っていたが、1923年に国立公園に指定されてからは採取をしなくなった。

カールスバッドキャバーンズ国立公園2億年前に、海底のサンゴ礁が隆起してできた鍾乳洞だ。「鍾乳洞なんて、どこだって同じだ」と思ったが、コースに入っているので文句は言えない。奥村さんが「他と違う原因で出来た珍しい鍾乳洞です」と言うが、私にはどこのも同じように見える。

5月26日がメモリアルホリデーなので、土日月の3連休になる。その影響で、今日はかなり混んでいたが、この国立公園の年間間観光客は40万人にすぎない。

鍾乳洞見学後しばらく走ると、旅が始まってから7番目のテキサス州に入った。このとき時計を夕方4時から5時になおした。テキサスとニューメキシコでは時差が1時間あるからだ。テキサス州のニックネームは、ローンスターステート。州の旗の真ん中に星がひとつあることからのニックネーム。

テキサス州の面積はアラスカについで2番目。州だけで日本の1.8倍もある。こんなに広いので車は必需品で、1人1台は所有している。面積が広いからかすべてが大きくて、テキサスサイズと言えば、大きいことを表す。映画「ジャイアンツ」の舞台もここテキサスだ。コーラなどを飲む紙コップもでかい。体格もでかい。肥満度は全米1だという。

こんな風に書くと知性とはほど遠いテキサス人を思い浮かべるが、アメリカの大統領ではテキサス出身者はいちばん多く4人もいる。アイゼンハウアー、ジョンソン、ブッシュ父子。私たちがリアルタイムで知っている大統領ばかり。          <フォートストックトン コンフォートスイーツ泊>   (2015年7月16日 記)

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