続・泥棒が入った その1

「泥棒が入った」には、HARUKOが驚くほどたくさんの返信をいただきました。それだけ日常的な出来事なのですね。ご紹介します。泥棒シリーズなのに、なぜか笑えちゃう・・例が数々。ぜひ最後まで、お読み下さい。★は男性☆は女性

実際に泥棒に入られた方


それは10年程前のある夏の夜の事だった。
当時、俺は京都伏見のマンションの3階に住んでいた。事件が起こった日の前日、会社からの帰りに少し飲んで帰ったせいか、深夜の3時頃に喉が渇 いて目が覚めて冷たい茶を飲んだ。茶を飲んで、タバコを1本吸って、トイレに行ったらびっくり。汚い話だが、トイレに極太のウンコが流されずに放置されたままじゃないか。

おかしいなと思い、妻にトイレに行ったかどうかを確かめたが、ずっと寝てたという。不思議に思っ玄関のドアを確認したら鍵がかかってない。これはおかしいという事でカバンの中を確認。財布がなくなっている事がわかった。財布には3000円ほどしか入っていなかったので被害金額は大した事はないのだが、クレジットカードが入っていたのでまずいと思った。

すぐ近くに交番があったので、とりあえず警察に連絡した方がいいだろうと思い、向かった。交番は留守だったので、出直してこようと一度家に戻る事にした。マンションの階段の手前まで戻った時、夏だというに 黒いジーンズ、黒いジージャンに軍手をした若い男が階段を降りてきた。その格好は、俺には「わたしが犯人ですよ。」って言ってるように思えた。

俺は彼に「この団地の人と違うよね。こんな時間に何してるん?」と問いかけたが、その若者は返事もせずに、早足で遠ざかろうとした。俺はそんな彼の腕を掴んで、「ちょっと来てくれるか。」と言って、交番の方に連れて行った。彼は最初は大人しくしていたのだが、交番を見たとたんに「離して下さい。」と俺の腕を振り払おうとして暴れだした。

それからはもみ合いになって、俺はどんどん交番と反
対のほうに引っ張られて行った。何と言っても相手は25歳の若者だ。こちらは40歳を越えようというオヤジだからとても力ではかなわなかった。それでも彼を離さず、引っ張られながらももみ合っているうちに、パトカーが到着した。

実は妻がなかなか戻って来ないわたしを心配して、交番まで行ったのだが、その時も交番は空だった。その時俺は若者と遠くでもみ合っていたのだが、フェンスに俺と若者の身体が当たる「バサッ!バサッ!」という音を聞いた妻が、交番の電話で110番をしたのだった。

その後も結構大変で、現場検証とか事情徴収で結局全てが終わったのは、もう昼前になっていた。調書は本来は俺が書くのを警官が代筆してるという事だった。あまりにスローモーでしんきくさいので、「こんなんやったら自分で書かしてくれよ。」と心の中で何回も思った。同じ事を何回も何回も確認しながら、変な文章で書いてゆく。

例えば、「
日の深夜2時頃にわたしはのどの渇きを感じて目を覚まし、台所にて冷蔵庫内の冷たい茶を飲んだ。その後尿意をもよおし、便所に行ったところ巨大なる大便があったため、妻に尋ねた。・・・」とまあ、こんな感じだったと思う。紙芝居か講談の原稿でも書いてるんかと思ってしまった。

その時に知ったのだが、家人がいるのがわかっていて家に侵入するのは凶悪犯になるらしい。家の中には包丁もあり、いつ殺人事件になるかわからないというのが理由のようだった。だから警官は「あの若者に重い罰を課して欲しいでしょ?」と俺に質問した。その若者は非常に気の良さそうな青年で、それほど悪人にも見えなかったし、強く反省しているようにも思えたので、俺は「別にそうは思いませんけどね。」と答えた。警官というのは正義感が強いあまり、悪いものは徹底して排除すべきとの考えを持っているように思う。

その傾向は若い警官ほど強いんじゃな
いかな。俺の調書を書いていた若い警官も俺の言葉にあきれたような顔をして、「どうしてですか?彼は凶悪犯なんですよ。重い罪を受けて当然じゃないですか。」と俺に詰め寄ってきた。それでも俺は「初犯なんでしょ?更生のチャンスも必要じゃないですか。」と納得しなかった。いくら詰め寄っても俺がのらりくらりと「いいじゃないですか。」と答えるので、警官はイライラしながらも、結局あきらめて「重罪に課そうとは思わない。」との俺の感想を調書に書いた。

以上が事件当日の全容。後日談だけど、約3ヵ月後の寒い雨の夜、その日は妻が実家に帰っていて俺一人だったのだが、8時か9時頃に玄関のチャイムがなった。こんな時間に誰だろうとドアを開けてみると、そこに我が家に忍び込んだ若者が紙袋を持って立っていた。さすがに俺はドキッとして少し身構えたのだが、話を聞いてみると謝罪に来たと言う事だった。ケーキ屋の詰め合わせのお菓子を持って謝りに来たのだ。

3ヶ月間刑務所に入っていて、出てきたところらしくて、勤めていた京都の会社はクビになったので、大阪に行って会社を探すと言っていた。「君みたいにまだまだ先がある若い子があんな事してどうするねん。これからはまじめに生き んとあかんよ。」とちょこっと説教をしてしまった。素直に「はい。はい。」とうなずいて、最後にもう一度謝って、その若者は大阪に向かった。

世間にはよくある話だと思うが、俺にとっては大きな事件で、今でも結構鮮明にあの時の事を覚えている。

まあ!小説を読んでいるみたい。あなたの度胸の良さ、優しさ、度量の広いことがよくわかりますよ。それにしても、10年前の泥棒は純情だったのね。今、その泥棒は、どうしているかしら。トイレにウンチだから、まだいいですよ。居間の絨毯にされた人がいるんですから。(HARUKO)


つい最近のことです。夜の7時頃家に戻り、玄関を開けました。二階で音がするじゃありませんか。夫や息子は「今日は遅くなる」と言ってたのに、変だなと思いながら、「あら!帰っていたの?」。その時に、見知らぬ男が二階からドタドタ。玄関から走り去って行きました。あっという間の出来事。

たぶん外国人だったと思います。なにせアッと言う間だったので・・。被害は何もありませんでしたが、帰宅がもうちょっと遅かったら、盗まれていたでしょう。居間のガラス戸が壊されていました。通りに面している戸がやられたのよ。植木が隠れ蓑。みなさんも植木にはご用心を。

外国人ですかあ。最近多いそうですね。差別したくないけど、やっぱり・・。私の場合は、日本人でしたが。でも刃物でグサリとやられなくて良かった。(HARUKO


笑ってはいけませんが愉快に読みました。現金の匂いを嗅ぎわけるドロにしては間抜け。捕まるくらい

だものね。3年程前に我が家は続けて「空き巣」に2回やられました。最初は1階窓ガラスを割って、

テーブル上の家内の5万。次は2階出窓から勉強机上の娘の約5万円。その後1階に下って家内の宝石

(内容を拙者に語らず)を盗って、玄関から出て帰ったらしい。


奥様は内緒で宝石を買えるのですか?それにしても2回も。同じ犯人ですか。(HARUKO)


忘れもしない20年前の10月に1ヶ月入院。中学と高校の娘は実家に、夫は1週間ほど出張

で戸締めの状態が続いた時でした。雨戸をはずし、ガラスを切り、鍵を開けて入ったので

す。被害は私の宝石のみ!イミテーションには全く手をつけず本物だけを盗った手口に、

刑事は「宝石によほど目のきいたヤツだな」と言ったそうです。

病気上がりだし若かったので、刑事の「一度泥棒に入られた家は、立地的に入りやすい家

だから、これからも注意した方がいいですよ」がすごく気になりました。刑事の「手っ取

り早いのは、犬を飼うこと」の言葉に、パッ!と光明のさした思い!動物好きの私はすぐ

犬を飼いました。

小学6年の時に狂犬病疑いの犬に噛まれたことがあり、犬がコワイのです。犬を飼うことは数人から言われましたが。(HARUKO)


十数年も前、栃木の官舎にいた頃に、鍵を閉め忘れた勝手口から侵入されました。寝ていた私は、枕元で何かガサガサ音がするので目を覚ました途端、むくつけき男に口を押さえられました。気配を察っした夫がとなりの部屋から駆けつけ、「何をしているんだ!」と怒鳴って取り押さえました。そして110番。

駆けつけた警官が、現場を写真に撮るというのです。散らかっている台所や寝床をあわてて片づけようとすると「そのままにして」と制止されました。この時の教訓。「いつなんどき泥棒に入られてもいいように、きちんとしておこう」。狭い町なので、お巡りさんも裁判所も弁護士も知っている人。わが家の散らかりようが公になったのが何よりイヤでした。

犯人を捕まえたご主人は、現役の検事。よりによって検事の官舎に侵入とは、とんだ間抜け。事前調査をするべきだったわね。ちなみに彼女の貞操は無事だったそうです。後日談ですが「どうしてご主人と別な部屋に寝ていたのかしら」と、友人に聞かれました。そんな事知るか!(HARUKO)
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