北欧4ヶ国の旅 3 2006年6月30日(金)-3日目 9時にホテルを出発。今日はE18号線でハダゲンフィヨルドのロフトフース(北欧の旅1の地図参照)まで向かうことになっている。オスロからベルゲンまでのベルゲン鉄道とほぼ平行に走っている道路だ。Eはヨーロッパハイウェイを指すが、1年中通行出来ることが、Eの条件だという。オスロ市内でさえ75%が森だから、郊外の緑の多さは言うまでもない。小さい頃から思い描いていた「北欧の風景」が車窓に広がっていた。クローデレン湖が見えるカフェでトイレストップ。北極探検家のナンセンが、ノルウェーで最も美しいと言ったというが、夫も私も1枚も写真を撮ってないところをみると、印象になかったのだろう。 次は、ゴールのスターブ教会へ。ゴールは、ベルゲン鉄道の駅名にもなっている。スターブ教会が最初に作られたのは12世紀。それ以後、2000ものスターブ教会が作られたが、今は30ほどしか残っていない。ヴァイキング式とキリスト教式が混合している独特の教会だ。外部も内部も木造だが、外観は黒く塗ってある。屋根には十字架以外に、ヴァイキング船と同じ、竜のお守りごときものが乗っている。 ゴールのスターブ教会は1250年頃に建てられたが、柱が腐ってしまったので、保存のためにオスロの民俗博物館に移築。同じデザインでゴールに建て直した。
ホテルで昼食後しばらく走り、ベルゲン鉄道のヤイロ駅でトイレストップ。ベルゲン鉄道には明日乗ることになっているが、ちょうどオスロからの赤い電車が着いたところだった。 バスは山道を登り、標高1250bのハダンゲルヴィッタ台地へ。真夏にこの標高なら、日本ではさほど涼しくないが、緯度が高いので肌寒い。山にも雪が残っていた。 シーセンダムやヴォーリングの滝で写真ストップ。滝は182bも垂直に落下するので、カメラに収まりきれないが、ダムも滝も特筆するような代物ではなかった。 次はエイドフィヨルドでストップ。エイトフィヨルドは、ハダンゲルフィヨルドいうノルウェーで2番目に長いフィヨルドの最深部にある。フィヨルドはオスロですでに見ているが、ハダゲンには凛とした静けさ・美しさがある。 フィヨルドは、中学校の地理で習った。地図帳で見ると、三陸海岸のリアス式と同じように、ギザギザしているが、形成過程はまったく違う。フィヨルドは、氷河によって削られたV字型やU字型の谷に海水が入り込んだ入り江のこと。ノルウェー以外ではチリ、グリーンランド、アイスランド、アラスカ南部でも見られるそうだが、私はこのどれにも行ったことがない。 夕方6時頃に、ロフトフースのホテルに着いた。フィヨルドが目前に見える良い部屋。作曲家グリークは、ここでインスピレーションを受けて、「春」や「ペールギュント」を作ったという。ホテルの敷地内に、グリークが作曲する時に籠った小屋があった。少し離れた地にあったが、ホテルが買い取って観光客に見せている。
このホテルには、日本人のツアー客が大勢泊まっていた。8日間や10日間のツアーで来ている人が多く、15日間だと話したらびっくりされた。ボート乗り場にも日本語の説明がついているほど、日本人は上客らしい。ノルウェー語、英語、ドイツ語、日本語の説明しかない。 夕食はビュッフェ。私の大好きなニシンの酢漬けやサーモンのマリネをはじめ、新鮮な魚介類がたくさん並んでいるので、目移りしてしまった。<ロフトフースのウレンスヴァングホテル泊>7月1日(土)-4日目 今日は1日かけて、フィヨルド観光である。黒部アルペンルートのごとく、フィヨルド見物には、効率的なルートが出来ている。バス、クルーズ、山岳鉄道、ベルゲン鉄道などを次々乗り換えて、フィヨルドと周辺景色を楽しむ趣向だ。 まず、ハダンゲルフィヨルドのミニクルーズ。(ブリムネス→プルラヴィーク)。ミニクルーズの後は、陸地をバスで走った。山道をどんどん上るにつれ、絵はがきのようなきれいな村を通過いくつか通過した。 ツヴィンネの滝の流れは、迫力がある。この水を飲むと10歳若返るという。どこの国にもこんな言い伝えがあるのだなあ。スタルハイムホテルで写真ストップ。ホテルのテラスからの眺めは、絵はがきにもなっているポイント。 いよいよ2時間にわたるソグネフィヨルドクルーズ。(グドヴァンゲン→フロム)。ソグネフィヨルドは中学地理の暗記事項だったから、馴染みだ。考えてみると、学校教育はありがたいものだ。この歳になって初めて聞いたならば、とうてい頭には入らない。
ソグネフィヨルドは世界でもっとも長く、外海から200キロも入り込んでいる。水深はいちばん深いところで1300bもある。クルーズ船は地元の人の足にもなっているので、ところどころ小さな村に止まる。色とりどりに塗られた三角屋根の木造家屋が可愛らしい。壁、窓、ドアの色の組み合わせが絶妙で、どの家もセンスがいい。2時間にわたるクルーズだから、途中の村がなかったら退屈するところだ。餌を欲しがって近寄ってくるカモメも、退屈しのぎになった。(2007年4月22日 記) 感想・要望をどうぞ→次(ベルゲン)へ 北欧の旅1へ ホームへ |