南イタリアの旅 6
 タオルミーナとピアッツアアルメニーナ

2006年10月8日−5日目

ジャルディーニナクソスのホテルを8時15分に出発し、タオルミーナへ向かった。タオルミーナは、ギリシャやローマ時代に繁栄した町で、今は、シチリア随一の高級リゾート地。映画「グランブルー」のロケ地でもある。

 リゾート地といえど、ツアーでの見物ヶ所は遺跡に決まっている。250bの標高にあるギリシャ劇場を見学した。紀元前3世紀に建てられ、紀元2世紀にローマ人が改修したもの。劇場の前に広がるエトナ山とイオニア海が絶景だ。景色が良すぎて芝居に集中出来ないのではないかと、余計な心配をしてしまった。

エトナ山とイオニア海が背景になっている劇場 歴史を感じる建物が街に溶け込んでいる カラフルなシチリア焼きを売っている土産物屋

フリータイムで、メッシーナ門からカターニャ門までの旧市街を散策した。ブランド店やカフェや土産物屋が軒を連ねている通りに、さりげなく古びた大聖堂や市庁舎が建っていて歴史を感じる。

 朝早い時間なのに、土地の人を思われる男性が立ち話に興ずる光景を幾組か見かけた。仕事の話とも思えない。暇なときは、広場に集まる習性が彼らにあるのだろう。

 それにしてもこの男達は、単なる立ち話でもサマになっている。カッコイイ。

 いつも思うのだが、日本では、男性がたむろしている姿は見かけない。朝から立ち話をしているのは、幼稚園バスを送った若いママたちだ。

昼食は、ウニのパスタとかじきまぐろ。いかにもシチリアの食事。


2時間ほどのんびりした田舎道を走り、ピアッツアアルメリーナへ着いた。1997年世界遺産。ここでの見どころは、カザーレの別荘である。ローマ帝国の面影を残すところだ。

タオルミーナとは別の男性ガイドが説明してくれた。イタリアにはスルーガイドがいない。ポイントポイントでガイドが待っているようだ。日本語が話せないガイドが多く、添乗員のおぼつかない通訳を介すと、説明を聞く気持ちが萎える。

紀元3〜4世紀建築のローマ貴族のカザーレの別荘は、修復中。植物園の温室のような外観はそっけないが、一歩中に入ると見事なモザイク画に目を奪われる。40もの部屋のいずれも床にモザイクが描かれている。冷浴室、中温浴室、高温浴室、ゲストルーム、ダイニングルーム、家族の部屋など。ビキニ姿の少女、神話、狩猟など題材もさまざまだ。これらの絵は、当時の生活を知るうえで貴重な史料にもなっている。

十人の少女の間ビキニ姿である 漁をするキューピットの間 私が撮った写真は遠くからなのではっきりしない

シチリアとは目と鼻の先・チュニジアのローマ遺跡でも、モザイクの床をたくさん見た。観光客が多くないので、私達は自由に踏み入ることが出来た。さすが、ここは入場者が多いからか、上から見下ろす形。撮ってきた写真を見ると、モザイクの模様がはっきしりしないので、2枚は絵葉書を使った。

その後再びバスで1時間45分のアグリジェントに向かった。夕食後にアグリジェントの神殿のライトアップに連れていってくれたが、遠くからなので豆粒のようにしか見えなかった。なぜもっと近くまで行けないのか、聞きそびれてしまった。<アグリジェントのアクラベッロ泊>  (2007年11月16日 記)

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