中国シルクロードの旅 10 (最終回) 2005年4月25日-8日目 夕食は、日本料理店の「平政」で。食事のメニューは、突き出し・刺身盛り合わせ・サンマ塩焼き・天ぷら・牛肉ステーキ・サラダ・ご飯・みそ汁。中華とイスラム料理ばかり食べてきたので嬉しくないことはないが、やはり日本で食べる味とは違う。ウルムチは、世界でもっとも海から遠い都市である。空輸された刺身など食べたくない。もうすぐ帰国することだし。 経営者は日本人だが、従業員は現地人だという。給仕の女性も中国人だが、日本の着物を着て、「めぐみ」「さゆり」など日本名の名札をつけている。よほど訓練を受けているのか、おしとやかである(左)。 ウルムチの北東90キロにある天池に向かった。天池は、標高5445bのボゴタ峰の中腹にある湖。数日前に行ったカラクリ湖より低いが、それでも標高1980bにある湖だ。 ウルムチの産業は石油、石炭、綿花。綿花は中国全体の3分の1を産するほど盛んだというが、季節が違うからか、一度も綿花を目にしなかった。 渓流沿いの道をバスはどんどん上がっていく。周りは深い森で、カザフ族のゲルがあちこちに見える。天池は、中国のスイスと呼ばれている。これがあながちウソではないほど、雪を被った白いボゴタ峰と緑の針葉樹、青い湖のコントラストは、ため息が出るほど美しい。観光シーズンが始まったばかりだからか、人が少ないのでなおさら良い。混雑していたら、この風景も台無しだろう。 ほとんどの人が遊覧船に乗ったが、私達は湖の周りをひたすら歩いた。高見からの湖はきれいだった。 ウルムチに戻る途中で、カザフ族のゲルの前で写真ストップ。このゲルは、彼らの住まいではなく、観光客用のホテル代わり。陽気が良くなると、ゲルを利用する客が増えるそうだ。日本でもモンゴルのゲルを模したレストランが人気があるという話だ。私たちは、ゲルではなく、森に囲まれたレストランで昼食。
北京発(9時40分)→成田着(13時55分) 中国の飛行機だから、中国の新聞と英字新聞しか置いてないが、福知山線の事故の悲惨さを機内で知ることになった。この日見た4月26日の新聞では死者が54名だが、帰国後に犠牲者は増え続け、およそ倍の107名にものぼった。 10日間の旅で、飛行機に乗ったのは8回(1日に2回の日もあり)。列車が1回。「こりゃ、シルクロードではなく、クルシロードだな」とつぶやいた人がいたが、そうは言っても、天気にも恵まれ楽しい旅だった。中国の旅参加者は平均年齢が高く、70歳台と思われる方が大勢いらしたが、みなさんお元気だった。(2006年6月2日 記) 感想・要望をどうぞ→ 中国シルクロードの旅 1へ 次(南米の旅)へ ホームへ |