ベネルックス3国の旅 5
数カ国語が話せるモニカさん

 
アムステルダムのスーパーマーケットで隣列の若い男性の籠に、冷凍のにぎり寿司2パックが。思わず「あら!寿司好きなの?」「大好きだよ。今日の夕食はこれだ」と言いながら、キッコーマンの醤油と「白鹿」の酒瓶を見せてくれました。

 オランダはドイツとベルギーに国境を接し、対岸はイギリス。面積は九州と同じぐらいの小国。リーフデ号が日本に漂着した17世紀はオランダの黄金期でしたが、その後は衰退。「オランダ語しか話さない」では生きていけないからか、「オランダ人数人が話しているところに、オランダ人以外が加われば、自然と皆が英語を話し始める」と聞いたことがあります。

 韓国サッカーをベスト4に導いたヘディンク監督は、オランダ人です。流暢な英語を話していましたが、フランス人トルシェときたら、日本語はもちろん英語も怪しげ。オランダ人は、他国の言語も食べ物も、抵抗なく取り入れてしまう人達なのですね。

 さて、題にあるモニカさんは、自由時間に「フォーレンダムとマルケン島」の現地ツアーに参加した時のガイド。写真右の横顔の女性です。彼女の口から機関銃のごとく出る言葉は、音楽みたいで心地よいのですが、あまりに速いので、何カ国語を話しているのかわかりません。知りたがり屋オバサンが聞いたところ「今日は英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語。他にイタリア語、ポルトガル語も」と、笑顔で答えてくれました。

 口が疲れるだろうの心配をよそに、精力的に4カ国語をしゃべり通し。ツアーの終わり頃には、車内を回り、「質問はないか」とさまざまな言葉で聞いています。残念ながら、私たちには"Any questions?"。彼女に限らず、ベネルックス3国の現地ガイドで、日本語を話せる人は少ないそうです。モニカさんは、日本語は無理としても、数カ国語が堪能なうえに、「この人の話す言語は、○○語」と把握。そのことにも感心してしまいました。

 このツアーは、エダムのチーズ工場や、民族色豊かな海辺の地を訪ねるものでしたが、さほど感激する地でもなく、心に残ったのは、モニカさんの「これぞプロ!」と言いたくなるガイドぶりでした。右の写真はフォーレンダムの海岸。

 オランダでは、小学校から英、独、仏語を始めるそうです。オランダ語は英、独語と似ているので、日本人の小学生が英語を学ぶのとは、わけが違いますが・・。

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