ベネルックス3国の旅 6


 
次はベルギーへ。国境線やパスポート検査もなく、東名高速で神奈川から静岡に入るようなもの。ヨーロッパ初旅行の15年前には、国境線や検問所がありましたが、EU結成後の往来は、いとも簡単になりました。

 EU本部がベルギーの首都ブリュッセルにあるためか、ベルギーに入ったとたんに、EUの旗(青地に黄色い星)がやたら目立ちます。写真は、ゲントの市庁舎に掲げてあった4種の旗。右からEU、ベルギー、フランドル地方、ゲント市のもの。

 EUと言えば、チェコの貴族、クーデン・カレルギー(1894〜1972)を思い出します。彼は第二次大戦前に、汎ヨーロッパ運動を展開し、EUの基礎を作ったと言われています。カレルギーの母親は、明治時代にチェコの貴族に嫁いだ日本人の「光子」。彼女の波瀾万丈の人生は、本にもなりテレビでも放映されましたが、子供達にまで背かれて寂しそうな晩年でした。国境が消え、統一通貨が流通している今を知ったら、どんなにか嬉しいでしょう。

 ブリュッセル市内をたくみな日本語で案内してくれたドミニク・ブーン君は、大学で日本語を専攻し、大阪に1年間留学。その後ベルギーの貿易センターに勤務するも、現在(99年夏)は休職中。失業者が多いので、交代で休職するのだとか。今思うと、日本でも議論盛んなワークシェアリングだったのですね。休職中でも一定額の給料はもらえるし、彼の場合はガイドも出来るので、生活に困っているようには見えませんでしたが、「交代で休職」は、当時は初めて聞く話。新鮮な驚きでした。
 
 印象に残ったベルギーの名所は、他の項で記します。ここでは、今後も書く予定がない首都ブリュッセルと、古都ブルージュの写真をお見せするだけにします左は、日本の布団と畳表を扱っている店。デパートには、日本の茶碗や土瓶を売っているコーナーもありましたよ。畳は漢字。日本ブームなのかしら。
 
右は、グランプラスの裏手にある「食い物横丁」。ムール貝など食材を店頭に並べてあり、食欲をそそります。

 
下の3枚は、いずれもベルギー屈指の観光都市・ブルージュのもの。ブルージュは町全部が中世の面影を残す所。個人でぶらぶら歩き回ったので、満足度の高い時を過ごしました。

 左は、鐘楼の上から撮った広場。まるで、おもちゃの国・おとぎの国のようにきれいでしょう。中は町を縦横に流れている運河。右は、市庁舎の建物です。写真を習う前なので、日付がバッチリ入っています。















 

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