香港・マカオ・深圳・広州の旅 2 3月4日(月)-2日目 今日の午前中の観光までは、昨日も同乗した別のツアーと一緒だ。泊まっているホテルが違うので、バスは2箇所でピックアップ。 朝食のために「糖朝」というレストランに行った。香港や中国では家で食事をする習慣がないので、朝から食堂が開いているのだ。日本にも支店がある有名な店だという。粥とマンゴープリンのセットだった。粥は中国の旅で数回食べた程度。積極的に食べたいものではなかったが、とろりとした食感が美味だった。 バスはレパルスベイに向かった。ここも「慕情」のロケ地。60年以上前の映画だから、若い人は見たことはないはずだが、私たちのグループはほとんどが高齢者だから、ガイドも話題にするのだろう。ベイと名のつくように、海辺のリゾート地だが、高級住宅や高級ホテルが建っている。ジャッキー・チェンの豪邸や、アグネス・チャンの高級マンションも見えた。 游さんは「香港の専業主婦は優雅なんですよ。暇をもてあまして、飲茶をしたりマージャンを楽しんでいます」と言ったが、ベンチには子犬を連れた主婦らしき3人がおしゃべりに興じていた。中国の女性のほとんどは働いているというが、香港は違うらしい。
高級なリゾート地にはそぐわない色鮮やかな天后廟も建っている。天后廟は香港人にとても人気があるらしい。香港全土に100寺もあると聞いた。漁船や船乗りの安全を守る神様、羊の神様、子宝に恵まれる神様、金運がつく神様など、たくさんの神様が楽しげに集まっている。渡ると寿命が3日延びるという長寿橋もあった。もっと延びて欲しい人は何回も渡ればいい。
次は2階建て電車に10分間ほど乗車(下の2枚)。ハッピーバレー競馬場前からコンベンションセンターまで。前に来た時に2階建てバスには乗ったが、2階建て電車があることすら気づかなかった。路面電車はイギリスに支配されていた頃のものなので返還時に廃止の意見もあったが、残して欲しいという意見が上回った。2階建て電車はイギリスとエジプトと香港にしかないそうだ。土地っ子には一番人気だという。私たちが乗ったのはもちろん2階。高い所から見る街並みは、路地のこまごまが見えるなど新たな発見があった。
次は今回の旅では最初で最後の免税店に寄った。シルク製品や寝具を売っている店。中国のツアーはこういう店に何軒も寄るので辟易するが、今回は1軒だけだった。 次は香港でもっとも有名だという黄大仙という道教と仏教と儒教が混合している寺へ。こちらの人には静かに無言で神様や仏さまにお祈りする習慣はないようだ。たくさんのお供え物を前にして、これでもかこれでもかとなにやらつぶやいている。お供え物は持って帰るらしい。一緒にお祈りした果物や豚の丸焼きを食べると、ご利益が増すのだと聞いた。この寺の周りには占い屋もたくさんある。全身を使ってお祈りして占いしてもらって、なんだか受身の生活だなあ。
この寺の周辺は下町の風情を残している。洗濯物がひらひらしていて、崩壊しそうな高層アパートが何十棟と続いている。「これぞ40年前に見た香港だ」と嬉しくなってシャッターを押した。でもここも取り壊しの計画が進んでいる。共産圏の国ならば、お上に逆らうことはできないが、香港は中国とは一線を画しているので、強行手段はとれないらしい。
次は最後の見学。昨夜シンフォニーオブライツを見たコンベンションセンターの広場に行った。きのうは夜で分からなかったが、イギリスから返還時に記念式典を行った所。香港の花である洋紫荊(ようしちょう)の花をかたどった金色のオブジェは、中国政府からの贈り物だそうだ。
昼食は市制100周年を記念した公園のそばで、飲茶。この時から陳さんという男性ガイドに変わった。別グループともお別れだ。 (2019年7月2日記) 感想・要望をどうぞ→ 香港・マカオ・深圳・広州の旅1へ 次(深せんの中国民俗村)へ ホームへ |