香港・マカオ・深圳・広州の旅 5 2019年3月5日(火)ー3日目 マカオで昼食後、中国の広州へ向かう。マカオは中国の珠海市と接しているので、歩いて国境を通り抜けた。またパスポート検査や書類審査や荷物チェックがあり、珠海駅に着いた。マカオにせよ香港にせよ、中華人民共和国の一員なのだから、もう少し簡素化してもいいのにと思う。 待っていたのは広州のガイド朴さん。王さんと同じように率直で感じの良い女性だ。名前からも想像できるが朝鮮族。でも国籍は中国。やはり出身は北の黒龍江省だ。職をみつけやすいので南下してきた。 予約している高速鉄道の出発までに少し間があったので、駅の周辺を散策。珠海市も経済特区だと聞いたが、駅周辺だけでは分からない。セブンイレブンを覗いてみた。売っているものは日本とは微妙に違う。おでんの材料すら違う。緑茶と書いてあるペットボトルを買った人は「飲んでみたら甘いのでびっくり。よく見たら蜂蜜入りと書いてある。「まさか緑茶に蜂蜜とはねえ」と驚いていた。こういう何気ない散策は楽しいものだ。
珠海駅から広州南駅まで高速鉄道に乗った。和諧号という列車。珠海駅は空港ターミナルのように天井が高く立派だった。高速鉄道は日本の新幹線のようなものだと聞いたが、シートはリクライニングにはならないが、全体的に小奇麗だった。珠海発15時15分、広州南駅16時18分なので約1時間。2等車の指定席で70元と切符にはある。1元を16円とすると1100円ぐらい。日本の感覚から言うと安いが、香港や中国人にはどうなのだろう。車窓の景色で印象に残ったのは魚の養殖場。よく中国料理に出る草魚だろうか。 私は1998年に洛陽から北京までの寝台列車に乗ったことがある。22年前とはいえ、中国の鉄道には2度と乗るまいと思ったほど不潔だった。特にトイレや洗面所まわりの汚さときたら、今思い出しても嫌だ。今日乗った車内とは天と地ほどの違いがある。到着の広州南駅も広くて、空港ターミナルを思わせた。 広州で向かったのは沙面公園。2200キロメートルの大河・珠江沿いにあり大きな樹木が茂っている。また昔の話になるが、中国の道路や公園はゴミだらけだった。カボチャの種などを道路に吐き出すので、どうしようもなく汚かった。それがどうだろう、この公園の清潔なこと。そういえば、これまで通ってきた空港、駅、どれもゴミが落ちていなかった。清掃員がいるだけでなく、中国人のマナーが良くなっているのだろう。
公園に隣接する沙面地区はイギリスとフランスの租界だった。1862年頃に竣工された建物をそのまま残し、内部はホテルやレストランに改修している。日本の領事館や横浜正金銀行などもあったと聞いたが、私は見損なった。160年も前の租界そのままなら汚れているはずだが、磨き上げられているので、最盛期の租界の様子を想像できた。清王朝末期の汚らしい中国の街並みとは別世界だったに違いない。ヨーロッパ人の生活をあらわす彫像の数々は、ここが観光用に再開発された時に作ったそうだ。
夕食は広東料理。 8時から9時まで珠江ナイトクルーズで広州の夜景見物。香港でのスターフェリー、広州からマカオまでの高速船。船だけで3回乗ったことになる。夜景は香港でも見たし、同じようなものだろうと期待せずに乗り込んだが、広州大橋やテレビ塔の広州タワーのライトアップがセンスあり、その真下を通った時は歓声があがった。 東京タワーやスカイツリーのライトアップはテレビで見るだけである。色合いがいいなあと思うも、わざわざ出かけていく気は起こらないが、ツアーは組み込まれているので、それなりにいいものだ。 <広州のランドマーク広東 泊> (2019年8月16日 記) 感想・要望をどうぞ→ 次(広州の六熔寺と陳氏書院と高速鉄道)へ 香港・マカオ・深圳・広州の旅 1へ ホームへ |