カンボジアの旅3
 

2003年12月30日ー3日目

ホテルで休憩後、アンコール・ワットに向かう。同じホテルに、他にも日本人のツアー客がたくさん泊まっているが、どこの会社も同じような行動をするらしい。再集合の3時半には、ロビーがいっぱいになった。

午前中の逆光を避けて、午後からの観光だ。国旗に具体的な建物がある例は少ないが、カンボジアの国旗には、アンコール・ワットがデザイン化されている。紙幣にもアンコール・ワット。

 
 
カンボジアの国旗

 
カンボジアの紙幣

午前中に見たアンコール・トムは仏教寺院だが、アンコール・ワットはヒンズー教寺院。スールバヤルマン2世によって建てられた。ヒンズー教の3大神のヴィシュヌ神に捧げられたものだ。1113年から30年近くかけて完成した。

カンボジアには、ヒンズー教と仏教の両方がインドから入ってきたが、ジャヤヴァルマン7世が仏教のアンコール・トムを作るまでは、ほとんどヒンズー教寺院だ。アンコール・トムの場合は、王の好みや政治的背景もあって仏教寺院にしたとも言われる。

南北1300b、東西1500bの堀に囲まれているという話だが、写真を見ないと、堀の大きさは実感できない。空からアンコールワット全体を眺めるツアーもあるようだ。

アンコールワットの5つの塔を眺めながら、広い西参道を進む。日本人ツアーは、午後4時頃の観光とパターンが決まっているらしく、いくつもの団体が歩いている。しずしずと参道を進むという雰囲気ではない。西塔門を越えて、左に折れると池がある。ただの池だが聖池と呼ぶ。ここが逆さアンコールワット撮影地なのだ。絵はがきと同じだなと思いながらも、デジカメとバカチョンカメラの両方で、何枚も撮った。「これぞアンコールワット!」を撮らないわけにはいかないのだ。

 
アンコール・ワットの参道 たくさんの人

 
聖池 逆さアンコール・ワットの撮影地

旅の目玉だけあり、アンコール・ワットだけで3時間もの観光だ。旅の疲れが出る頃でもあり、人も多い。前の団体の説明を待っている状態なのでなおさら疲れる。ロタ君は、韓国や台湾のツアーに出会うと、「あの人たちは、うるさいから嫌い」など言っている。たしかに彼らの声は大きいし、態度もでかいような気がする。

第1回廊の壁面には、インドの叙事詩「マハーバーラタ」や「ラーマーヤナ」がレリーフで描かれている。私はこういう話に興味がないので、説明はあまり聞いてない。でも「乳海攪拌」の神話は、日本の古事記の国産みの神話や、キリスト教の天地創造と似ているので、耳を傾けた。どこの国にも国を創世する神話があることがおもしろい。

ヒンズー教寺院なのに、仏教徒が多いカンボジア人にとっても大事な寺になっている。黄色い袈裟の仏像も各所に安置されている。線香を売っているおばあさんがいる。休暇でアンコールワットを見学している僧侶がたたずんでいる。そんな彼らを捉えたくて、写真におさめたが、外の明るさと内部の暗さのコントラストが強すぎて、うまくいかないものだ。


 
レリーフがたくさんある回廊

 
レリーフの一部  物語が描かれている
 
ヒンズー寺院なのに見学の僧侶もいる

 
線香売りのおばあさん


アンコールワットの中央祠堂には5基の塔がある。中央祠堂は、世界の中心山、神々が住むメール山を象徴している。周囲の回廊はヒマラヤ連邦、環濠は大海を表している。5基を宇宙の中心と考えていた。

その中でも中央にいちばん高くそびえる中央塔に登る階段は、45度以上の急坂。手すりもないので、登るのを躊躇したが、手を石段につきながら登った。他の人がやることを、私がやれないようになったら、海外の旅もお仕舞いにせねばならない。カメラを置いて登ったので、夫の撮った写真を借りた。下りは、ロープがあったので、助かった。

 
45度以上の急な階段

上からの景観
 
 
下りの階段にはロープがついている


レストラン「PHUKA CHHOUK」で夕食。クイデウ(カンボジアラーメン)、蒸し魚、岩海苔とミンチのスープ、酢豚、マーボ豆腐、スイカ

         <シェムリアップのシティアンコールホテル泊>   (2019年(16年遅れて) 4月2日 記)
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