2003 年12月28日〜2004年1月4日

バンコクの3大寺院 
アンコール・トム
アンコール・ワット
ロリュオス遺跡群と小回りコース
アンコール・ワットの初日の出とバンテアイ・スレイ
トレンサップ湖
プノンペン市内観光

カンボジアの旅 1
 

最初にお断りしておきますが、この旅行記は2003年から2004年という16年も前の旅です。カンボジアも劇的に変わっていると思いますが、HPにアップしていなかったので、アップすることにしました。カンボジアの旅とうたっていますが、1泊目はタイのバンコク、夕方まで市内観光もしました。旅行会社はU社。

2003年12月28日(日)−1日目

18時55分 成田発(NW27便)→22時55分 バンコクドンムアン空港着(時差が2時間あるので、6時間のフライト)
 
                   <バンコク・レンブラントホテル着>
12月29日(月)-2日目

朝食 ビュッフェスタイル 
午後3時半の再集合まで自由行動。14名のツアーだったが、他の12人はオプショナルツアーに参加したので、私と夫の2人だけが団体から離れた。

8時頃 ホテルから徒歩でBTS(スカイトレイン)の「アソーク」駅へ。「サイアム」で乗り換えて、終点の「サバーンタクシン」へ。いちいち切符を買うのが面倒なので、1日乗車券を買った。100バーツ(300円ぐらい)。車内は、通勤の人で少し混み合っていたが、速い、きれい、安全の3拍子がそろった快適な乗り物だ。サラリーマン風の男女とも、服装がきちんとしていて、ほとんど日本と変わらない。中流以上の人が使っているのだろう。

 
スカイトレインの車内 こぎれいな女性達

 
スカイトレインの下は車とバイクの渋滞

BTSの終点からすぐ近くに、水上バス乗り場があった。王宮までの往復だけだから、個別の方が安いと思うが、面倒なので1日乗車券を買った。これまた安い。75バーツ。オリエンタルやシェラトン(前に来た時に宿泊)など立派なホテルや、しもた屋風の土産物屋を右岸に見ながら、船は快調に進んだ。名だたるバンコクの渋滞とは無縁で快適。川風も気持ちが良い。

王宮前の船着き場で降りて、徒歩で王宮とエメラルド寺院へ。 エメラルド寺院は、王宮専門の寺院で、正式にはワット・プラケオ。タイで唯一、僧侶のいない寺院だ。身動きできないほど混み合っていた。私は3回目のエメラルド寺院だが、夫が初めてのタイなので、行かずばなるまい。ガイドブックを見ながらの散策だ。広い敷地内には、10もの建物がある。ツアーでは寄らない裏手も見て回った。写真を撮影する時間的余裕があるのが嬉しい。

本尊が翡翠でできたエメラルド色の仏像なので、エメラルド寺院の名がある。高さ60センチほどの小さな本尊だが、非常に大事にされている。バンコク王朝の始祖ラーマ1世が1784年に、この寺院に安置した。

タイの仏像や寺院は、日本のそれとはまったく違う。金メッキ、色ガラス、鮮やかな陶片で、飾られている。小乗と大乗の違いだけではないのだろう。ワビサビの世界とは無縁だが、死後の世界が楽しいのではないかと思わせる煌びやかさ。仏教寺院のはずだが、神像も多い。半女半鳥のキンリー、5つの頭を持蛇神のナーク、神鳥のガルーダ、猿神のハヌマン、赤い顔と緑の顔の鬼神などにぎやかなことだ。


エメラルド寺院
 
 
エメラルド寺院
 
エメラルド寺院

唯一、色彩がないのが、アンコールワットの小さな模型。今回の旅のメインがアンコールワットなので、模型とはいえ、じっくり見た。実際のアンコールワットは、大きすぎて全体像が見えなかった。模型もまた良いものだ。

宮殿では前回、前々回同様、衛兵が身動きせずに立っている。この王宮に王が住んでいたのは、ラーマ8世まで。現国王のラーマ9世は別な所に住んでいるのに、衛兵が必要なのか。健康な男子の仕事にしてはもったいないと思うが、彼らと写真を撮る人が多いので、観光には役立っている。

次は徒歩15分の所にあるワット・ポーへ。別名は涅槃寺。アユタヤ時代の寺だが、ラーマ1世が再建しラーマ3世が改修した。別名にもなっている涅槃仏は長さ46b。足の裏だけでも幅5b、高さ3bもある。1枚の写真にはおさまりきらない。足裏にはバラモン教の宇宙観が表現されているという。


ワット・ポーの涅槃仏 長くて全身が入らない

 
涅槃仏のお顔

バラモン教、仏教、ヒンズー教とややこしい。ヒンズー教はバラモン教が前身。各地の土着信仰を取り入れて4世紀頃確立。バラモン教は、仏教以前からバラモン(最高位の僧)を中心におこなわれた宗教。だから発生順では、バラモン教→仏教→ヒンズー教ということになる。

ツアーでの観光では、この涅槃像を見るだけで終わりだが、他に本堂、仏塔、礼拝堂がある。こちらは、ほとんど人がいないので、静かに見物できた。お参りするという雰囲気が漂い、なかなか良かった。

次は、また船着き場に戻り対岸のワット・アルンへ。別名「暁の寺」。小さな渡し船だが片道2バーツ。1日乗車券が使えず、損をしたような気分だが、往復2人分で25円ぐらい。

前回ツアーで来た時には、大仏塔だけを見たが、やはり境内には、本堂・小本堂・回廊がある。大仏塔以外は観光客が少ないので、ゆっくり見て回る。本堂付近には、黄色い袈裟を着た坊さんがだらしなく集っていた。めったに観光客も来ないし、けだるい午後だから仕方ないかもしれない。本堂はラーマ2世が創建し、ラーマ3世が改修。壁の釈迦の生涯が見事だ。壁画を修復している女性がいた。回廊の仏像は120体もある。すべて金箔。華やかなことこの上ない。

誰もが見物する大仏塔は、ラーマ3世がおおがかりに修復したが、もとは、ヒンズー教のシバ神が住むヒマラヤのカイラス山を模したとのこと。いちばん高い塔は75b。タイ仏教とヒンズー教が合体したものだ。鬼のヤックと猿のモックが、土台を支えている。

 
ワット・アルンの大仏塔の一部 タイ仏教とヒンズー教が合体 

 
土台を支える鬼たち

これでバンコクの3大寺院を巡ったことになる。普通のツーリストが行かないようなスポットもゆっくり見ることができた。やはり自由行動は嬉しい。

再び、チャオプラヤー川の水上バスに乗り、朝出発したBTSの終点に戻った。行きと同様、快適だ。船には、黄色い袈裟の僧侶が大勢乗っていた。本を読んでいる賢そうな僧侶などさまざまだが、おたがいにしゃべったりはしない。黙って乗っている。


タイの男性は、必ず仏門に入らねばならない。以前は、最低3ヶ月だったが、今は最低1週間だ。坊主頭が元の髪の長さに戻る方が、時間がかかりそうだ。本を読んでいた僧侶も、大学生が1週間ほど仏門に入っている仮の姿かもしれない。いずれにしろ95%が仏教徒の国。黄色い袈裟は、町中、BTS、水上バス、どこでも見かけるタイにはなくてならない風景だ。

BTSで、ホテルがある駅から1つ先の「プロムバオン」駅へ。小物のバッグで有名な「ナラヤ」へ行って、娘に頼まれた化粧ポーチを急いで買った。ホテルへは徒歩で帰れるはずだが、方向がはっきりしないので、心配だ。ナラヤの店員の言うことが間違っていれば、反対方向へ向かっていることもありうる。少しあせったが、無事にホテル3時到着。

3時半が集合、4時出発だが、われわれだけが自由行動なので万一遅れたら初日から気まずい。早めに戻ったのに、ツアーの誰もいない。渋滞に巻き込まれて、ツバスがホテルに戻ったのは、集合時刻を5分ほど過ぎていた。見物箇所は我々と同じだが、見学時間は短かかったそうだ。ほとんどがバスの車中だったとぼやいている人がいたが、バンコク初めての人ならツアーに参加したくもなるだろう。

4時過ぎにホテルを出発して、5時に空港着。12名のガイドをしたジョーさんは、背が高くて美しい人だ(左)。でも声が太くてまるで男。なんと彼女、彼は、オカマだったのだ。タイでは公認ガイドの仕事に就くことも容認されているらしい。日本ではどうなのだろう?

19時 遅れてバンコク発(バンコクエア944)→20時 カンボジアのシェムリアップ空港着

20時50分 レストラン「バンテアイスレイ」でカンボジア料理 マンゴーと魚のサラダ・パイナップルとチキンのスープ・ココナツミルクゼリー・ビーフンの炒め物 

21時45分 ホテル到着
            <シェムリアップのシティアンコールホテル泊>



                           (2019年(16年遅れで)3月2日 記) 
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