ウズベキスタンの旅4 バザールとスーパーマーケット イスラムの国のバザールは、以前のキャラバンサライを利用した大規模なものを思い浮かべるが、ツアーではナッツや野菜が主なバザールに1度、刺繍製品や刃物などが主なバザールに1度行っただけ。規模も小さくて物足りなかった。ナッツや干した果樹などが有名なので、自宅用に買った。干しぶどう、プラム、杏、イチジク、胡桃など。いちばん美味しかったのは胡桃だった。もっと買ってくれば良かったと今になって思う。 大量にしかも日本に比べかなり安く売っているのだから、果樹園がたくさんあるに違いないのだが、白いりんごの花が咲いていた光景しか覚えていない。違う季節に来れば、果樹園をもっと目にすることができたかもしれない。でも車窓から見る耕作風景は心和むものがあった。家族総出で、鍬で耕している。農耕機械など使っていない。こういう風景もいずれは消えるのだろう。
工芸品を売っているバザールには、ウズベキスタンのみやげ物というと必ずリストに載るスザニ(刺繍製品)が山と積まれていた。スザニを実演している店にも行ったが、心を鬼にして買わなかった。クッションカバーやテーブルクロスは、ほかの国で買ったもので仕舞いこんでいるものがたくさんある。これ以上モノを増やしてどうするのかと言い聞かせた。 はさみなどの刃物も優れものらしく、「一生ものですよ」と言われ名前を彫ってもらい買った人も大勢いた。「100円ショップのはさみもよく切れるのよ」と囁く人もいて、なにやらおかしいバザールでの買い物だ。 スーパーマーケットには最終日のタシケントで一度だけ行った。残った現地通貨スムを使い切るためもある。品物も豊富で先進国のマーケットと変わらない。残りのスムが少なかったので干しぶどうの小袋をいくつか買い、それでも余った紙幣は寄付の箱に入れた。 民族舞踊と楽器 民族舞踊はサマルカンドとブハラで着席して見学した。それ以外にヒヴァのイチャンカラの内部やレストランでも目にした。くるくる回転する踊りが印象に残っている。衣装も華やかだし踊り子もみな美人だ。観光用に復活した民族舞踊かもしれないが、見ていると心が浮き立った。 代表的な楽器は弦楽器。弦の本数の違いによる演奏も見せてくれた。
紙すき工房 紙がサマルカンドに伝わったのは751年。ダラスの戦いで捕虜になった中国人の兵士に紙すき職人がいたおかげで、8〜9世紀は中近東一の紙の生産地になった。和紙はミツマタやコウゾの木で作られるが、ここのは桑の木。伝統を復活させようと1998年から紙すき工房を始めた。 ショブ川沿いに水車が回っている光景は、日本の原風景に似ていた。紙すきの方法は、何度か見た和紙の製法とさして変わらないようだ。書道をしている友人に紙を買おうかと思ったが、とても高いのでやめた。
(2019年11月2日 記)
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