南フランスの旅 16
モナコ

 モナコは人口わずか3万人ながら、国連にも加盟しているれっきとした独立国。南フランスの範疇に入れてよいのか迷いますが、コートダジュールの地図には、なぜかモナコも載っています。コートダジュール(Cote d'Azurt)は紺碧海岸の意味。マルセイユ南東20qにあるカシスから、イタリア国境までの海岸を指しています。この中にはモナコも。

 自由時間に列車で行きましたが、ニース2時46分発、モナコ3時4分着とメモにあります。紺碧海岸を楽しみたかったのに、15分ほどで着いてしまいました。右写真はモナコ駅。

 モナコと言えば、カジノ、F1グランプリ、グレースケリーでしょうか。たまたまこれを書いている6月1日は、モナコグランプリ開催中。

 モナコでは、一般道路をそのままサーキット場に使っています。ブランドショップ、高級ホテル、カジノスクエアのすぐ側の道路を、駆け抜けていくさまは、スリル満点、迫力満点。実際のグランプリコースをタクシーで回ることも出来ます。私?時間がなくて乗りませんでした。
 
 アメリカの女優グレースケリーとレニエ3世の結婚は、私が高校生の時。「シンデレラみたい」「レニエ公って相当年上じゃない?王子様って感じがしないけど」「女優をやめるなんて勿体ない」と、たわいない会話が交わされたのでした。映画「裏窓」に何度も映画館に足を運んだ私は、彼女の姿が銀幕から消えるのは残念でした。

 彼女の結婚生活があまり幸せでないことは、それとなく伝わってきましたが、ダイアナ妃と同じ、交通事故で亡くなったのでしたね。大公宮殿内部は小国ながら豪華な造りで、見応えがあります。王妃の等身大の写真を見て、籠の鳥の生活を想像してしまいました。宮殿には、写真のように衛兵が立っています。ちょうど交代の場面。

 「一般に国外で言われている<モナコはカジノの収入で支えられている>は間違いで、ここから出る収益は、国の収入の4.3%にすぎません」とパンフに記載 されています。化粧品、プラスチック加工など軽工業が発達しているとか。垣間見た限りでは、5星ホテルが贅を競うように林立する、国中まるごと歓楽街のようですが、生産活動もしているのですね。日本の市になるための基準、5万人に満たない人口でも、やればやれるもんだと、感心してしまいました。

 モナコに来たからにはカジノ見物。カジュアルな格好では入場を断られる・・と言われ、ほんのちょっと服装に気をつかいました。入場するだけでパスポートが必要。胡散臭い人物排除の根性が見えてイヤでしたが、二度と来ることはあるまいと、高い入場料を払いました。

 内部は豪華な天井画、壁画、重そうなシャンデリア。カジノに参加することも出来たのですが、雰囲気に飲まれそうなうえに、パチンコやゲームすらしたことのない私が、一攫千金が出来るとは思えず、見学のみ。内部は撮影禁止なので、外観だけごらんください。

 南フランスの旅は、これで終わり。(2003年6月2日 記)

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