チェンマイロングステイ8(最終回)
 黄金の三角地帯

いろいろな国の人との混載ツアーが楽しかったので、黄金の三角地帯方面ツアーに参加することにした。エレファントツアーとは別の旅行社で斡旋してもらった。同じような内容で安かったからだ。

エレファントツアーは欧米人とタイ人カップルが多かったが、今回はそれらしき人はいない。スペイン人女性5人グループ、イタリア人カップル2組、マレーシア人カップルと私達ふたりの13名。

今日はタイの最北部まで行くので、ホテルのピックアップは7時15分。ドライバーだけでなく英語を話すガイドがついた。北上したバスが最初に停まったのは、サンカンペーン天然温泉。バスを下りるや硫黄の匂いがする。間欠泉が上がっていた。箱根の大涌谷では硫黄温泉で茹でた黒玉子が人気だが、ここでは自分で茹で卵を作る(左)。


次に向かったのはワットロンクン。通称は白い寺院(左)。金ぴかの寺ばかり見てきたので、真っ白い外観はそれだけで新鮮だが、1997年に完成したそうで、荘厳さに欠ける。

このツアーに参加した目的は、ゴールデントライアングルを訪れることだが、黄金の三角地帯という地名はない。メコン川を挟んで、ミャンマーやラオスを見渡せるスポットをこう呼んでいる。

三角地帯の中心都市はチェンライである。チェンマイと似ているが、チェンは町という意味なので、ライ町、マイ町ということになろうか。

チェンライはタイ北部の基幹都市。ラーンナー王国の首都だったこともある。だから降りてみたかったが、ゆっくり見るには日帰りは無理なのだ。

黄金の三角地帯という看板がある場所でバスを下りた。左地図の黄緑色がタイ、紫色がラオス、紺色がミャンマー。青い流れがメコン川。

メコン川を船で巡って三角地帯の見学をする。ミャンマーでも船を降りるのかと思ったが、「あそこに見える陸地がミャンマーです」の説明だけなので、少しがっかりした。時間に余裕があるツアーならば、ミャンマーにも降り立つのかもしれない。

ラオスには船から降りて入国した。他の国に入るのでパスポートが必要だった。ラオスに行ったことがないが、今回の入国で、形だけはラオスにも行ったことになる。

1時間弱のラオス滞在なので、土産物屋が並んでいる地をぶらつくしかすることがない。チェンマイなどでは見かけない貧しそうな子どもたちが、お金をせがんでいた。反面、こんな子どもたちからは想像もできないような豪華な建物が見えた。観光客目当てのカジノだという。

 
「ラオスへようこそ」の看板がある

 
学校は休みなのか、行かないのか
ラオスの子どもたち群れている

 
ラオスの豪華な建物は
観光客目当てのカジノ

メーサイでビュッフェスタイルの昼食。マレーシアから遊びに来ているカップルと話した。マレーシア人にしては西洋人ぽいなと思ったが、先祖はポルトガル人だという。大航海時代にマレーシアに渡ってきたポルトガル人の子孫ということになる。日本車のディーラーの仕事をしているとか。どうりで私たち日本人にフレンドリーだった。

次はヤオ族とアカ族と首長族の村へ。首長族についてはその7でも書いた。少数民族の村や首長族の村は観光客に人気らしく、こういう村があちこちにあるそうだ。

タイの観光資本の後押しで、山の中に暮らしていた人たちが作られた観光村に越してきた。村では入場料を取るので、山中での厳しい暮らしより楽に現金収入が得られる。

観光化された民族村は心地よいものではないが、タイ観光資本の後押しだと聞くと、なおさらその感が強くなる。2度と行きたくない。

ホテルに着いたのは9時10分。14時間のツアーだった。

 チェンマイ美人

「チェンマイに行って来た」と話すと「美人がたくさんいるんだってねえ」と殿方は口を揃える。感覚でいうと、たしかにバンコクより美人が多いような気がする。でも私たちが滞在しているホテルの従業員には、若い女性はいない。Sちゃんは「よっぽど居心地がいいんじゃないかしら。10年ぐらいここに来てるけど、誰も辞めてないのよ」と言う。おしゃれに関心なさそうな人ばかりだ。

でも「美人がたくさんいる!」と感じたところが2ヶ所ある。その2ヶ所を紹介して、チェンマイロングステイは最終回。次に行ったときに新しい情報が入れば、またレポートしたいと思っている。

1つは、1年目に行ったボー・サーンの傘祭り。ボー・サーンはチェンマイ県カンペーン郡にある村で、チェンマイからも白いソンテウに乗って簡単に行ける。「サー」という木を原料とした手漉き和紙の生産地だ。ここでふと考える。洋紙に対して日本で作っていた紙を和紙という。チェンマイの紙は、和紙ではなくなんと言うのだろう。

1月16日から18日までの3日間、パレードや唐傘の展示、絵付けコンテストが行われる。若い女性がカラフルな唐傘を差しながらのパレード。自転車に乗ってのパレードだから「あ!カワイイな」と思ってもすぐ通り過ぎてしまう。

 
ボー・サーンの傘祭り
自転車に乗ってパレードする

カントークディナーでの
踊り 
 
カントークディナーが
終わって見送りをしてくれる


2つ目は「オールドチェンマイ」という店で、カントーク・ディナーを食べたとき。タイ北部の料理を食べながら踊りを楽しむ趣向だ。私は手をくねくねさせる踊りがあまり好きではないので、舞台はほどほどにしてもっぱら食べていた。でもみんな美人だった。

各人に円卓で出される食事は、もち米のご飯、野菜炒め、ニンジンなどの天ぷら、カレーごときもの2種、豚の皮のつまみ、野菜(キャベツ・いんげん)、鶏の唐揚げ、緬を揚げた甘いデザート、果物、紅茶。
                                         (2016年7月2日 記)

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