タイのチェンマイ ロングステイ 


1回目 201515日〜121       2回目 20151222日〜201619


なぜチェンマイに? ステイの場所 
食事はどうしているか
病気になったら  買い物の場所
ステイ中の過ごし方 暑くないの? 学校で飲み食いできる
いろいろな乗り物・城壁に囲まれた街
個人タクシーで郊外と市内めぐり
エレファントサファリと首長族・チェンマイの大晦日
黄金の三角地帯・チェンマイ美人


 チェンマイロングステイ その1

ロングステイというにはあまりにも短く20日にも満たないが、タイのチェンマイに2年続けて滞在してきた。時間はたっぷりあるので、持参したパソコンにその日の出来事や食事の内容まで綴っていた。それを逐一載せても他人様には飽きられるのは目に見えている。友人から質問されたことを中心に2回のステイの様子を書いていこうと思う。ある本には「チェンマイは、気候よし、治安よし、物価安し、人はよし、食事おいし・・と3拍子どころか5拍子そろって人気のロングステイ先です。ロングステイのメッカです」と書いてある。実際はどうなのだろうか。

なぜチェンマイに?

若いころから、ロングステイに憧れていた。夫が退職すれば実現すると思っていたが、そう簡単に事は進まない。実母を20年前に引き取ることになり、望んだわけでもないのに、私がキーパーソンつまり母の後見人みたいな立場になった。母を引き取ったことで得たものはたくさんあり今さら愚痴るつもりはないが、ロングステイしにくくなったことは確かだ。

10年前に知り合った旅友のSちゃんは、「タイのチェンマイに毎年約3か月間ステイしているのよ」と話してくれた。羨ましがる私に「いつでも来て」と定宿や市内地図の資料をくれた。母の最期を待っていたら、私の方がくたばってしまう。姉や妹も「なんかあったら任せて」と言うので、思い切って実行することにした。もっとも1回目の期間は17日間、2回目も19日間。思えばこの程度の旅は数回しているので、そう長くはない。同じ宿に長期期間泊まっていることが大きな違いだ。

退職者がロングステイの地を選ぶ基準はさまざまである。周遊の旅をした時に「ここは気にいった」と決める人も多い。私の場合もツアー中に「暇になったらここでゆっくりしたい」と切に思った地はいくつかある。

 チェンマイは友人とのタイ1周の旅で2日間訪れたことがあるが、悪い印象はなかった。だからと言って「又来たいなあ」と思った地ではなかったが、Sちゃん達が10年以上滞在しているのだから良い所に決まっていると、記念すべき初のステイはチェンマイにした。左地図の黄緑色がタイ。チェンマイは、南北に長いタイの北部にある。

このように、チェンマイに決めた理由は、知り合いがいるから心強いということにつきる。1回目は彼女がいつも利用するルート。大韓航空で韓国の仁川まで飛び、そこからチェンマイまでの直行便を使った。ホテルの予約もしてもらったし、なにからなにまでお任せである。

ロングステイをした人の記録を読むと、滞在の宿をどこにするか、安いチケットを手に入れる方法、留守中の後始末など事細かに書いてある。事前の準備がいちばん楽しいという人もいるぐらいだ。私たちは、この部分を全部人任せである。ただし2回目の飛行機は自分たちで手配した。えらそうにいう程の自立ではなく、ANAのマイレージが使えたので、バンコク経由チェンマイ行のチケットを手配した。

ステイの場所

ロングステイの費用は宿泊先をどの程度のレベルにするかで違ってくる。日本で活躍した歌手のテレサテンが病死したのはチェンマイのインペリアルホテルだった。それよりグレードの高いホテルもたくさんあり、ピンからキリまで。コンドミニアムやアパートなどもピンからキリまであるらしい。

Sちゃんが最初にステイした時は、日本の旅行社にホテルを紹介してもらったそうだ。そのホテルに2度ほど行ってみたが、ロビーやプール回りはゴージャスだ。でも3ヶ月も滞在したら財布がみるみる軽くなり精神衛生上よくない。

そうこうしているうちに、Sちゃんは、今のホテルをネットで見つけたH夫妻に誘われ、それ以後10年ほど同じホテルに滞在している。ホテルの値段は、かなり融通が利くものらしい。Hさんの人柄と長期滞在を10年以上続けている上得意ということもあって、Hさんグループなら特別値段だ。直接Hさんを知らなかった私たちもSちゃんの友達ということで恩恵にあずかっている。ネットに載っている公式値段と比べ、はるかに安く泊まっている。

このホテルは以前は一流だった面影を残しているが、いつの頃からか格が落ちたらしい。だからフロントの対応や朝食の質は一流とはかけ離れているが、部屋のインテリアや広さやバスタブなどの水回りはとても良い。冷蔵庫もあるしペットボトルも毎日くれる。プールもある。もちろん毎日シーツ交換もしてくれる。左写真上は12階の部屋からの眺め、下は室内。

SちゃんやHさんのように3か月も滞在している人に何よりいいのは、部屋で煮炊きをしても見て見ぬふりをしてくれることだ。彼女らは電気釜や鍋まで持ち込んでいる。私たちも湯沸しポットやクッカーという簡単な調理器具を使っている。

Sちゃん達の知り合いのシニア男性Tさんが借りているシェアハウスを見学に行ったことがある。個室とはいえ、トイレとシャワー室は共同。ロビーにはNHKも見えるテレビが置いてあり、大きな冷蔵庫つきのキッチンでは自由に調理ができる。彼はホテルよりもこの環境が気に入ってるようだが、学生の貧乏旅行でもあるまいし、私はこんな所にステイしたくない。

Tさんは、63歳で仕事を辞め、オーストラリア、ニュージーランド、マレーシアなどに短期滞在してみたが、どうも合わない。マレーシアのキャメロンハイランドで出会ったチェンマイ日本人会の人に誘われて訪れたチェンマイがすっかり気に入ってしまった。それ以来約10年、チェンマイに毎年来ているそうだ。最初は奥様と一緒だったが、ここ数年はひとりで約1ヶ月滞在する。ホテル、コンドミニアム、シェアハウスなど様々な施設を使っている。いろいろな経験をしたい方のようだ。

Tさんが、チェンマイロングステイが日本人に人気がある理由を話してくれた。「チェンマイの人は穏やかで親日的。医療水準は日本と遜色ありません。乾季(11月から1月)のこの時期は平均気温が25度で過ごしやすい。ゴルフをしようとすれば1時間以内の所にたくさんある。日本からも割と近い。何よりも物価が安いので日本の年金だけで生活できます」

リンピンという高級スーパーで出会った日本人夫妻は「僕たちが泊まっているホテルは1ヶ月で○○バーツ。安いでしょう。紹介しますよ」と言ってくれた。参考までに見学したかったが彼らに会ったのは帰国前日だったので暇がなかった。

ホテルのロビーにいると「僕はもっと安くて良いホテルに移るつもりだけど、移る気はありませんか」と話しかけてくる日本人もいる。安宿情報はこうして口コミで広がっていく。口コミ情報もホテルのHPもネットに載っているから、ステイしたい方は調べてみたらどうだろう。時期や曜日によっても違うから、ここでは一概には言えない。いずれにしても、日本よりはるかに安い。

マンションを所有している人もいる。Sちゃんがこちらで知り合った日本人のマンションを訪ねたこともあった。そのマンションには、ごみの出し方などの日本語の掲示が貼ってあり日本人が多い事がわかる(左)。彼らとて1年中いるわけではなさそうだが、別荘を海外に持てる余裕ある人達なのだろう。
(2016年3月16日 記)

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