2020年2月18日~21日 


みちのくの冬まつり 
更上閣のお庭えんぶり
根城と撮影会
八戸市内
青森屋


八戸のえんぶり祭りと青森屋の旅 1
 

2020年2月18日(火) -1日目

 東京発 11時20分→はやぶさ19号→八戸着 14時13分   八戸発 14時25分→本八戸着 14時33分

今回の旅の目的のひとつは、「えんぶり祭り」を見ることだ。あわよくば良い写真をゲットしたい。みちのくの冬の3大祭りは「横手のかまくら」と「男鹿半島のなまはげ」と「八戸のえんぶり」と言われている。2年前に「かまくら」、1年前に「なまはげ」を見ているので、「えんぶり」も見なずばなるまいと思ってしまったのだ。この祭りは、曜日に関係なく2月17日から21日までの4日間行われる。

 
秋田県横手市のかまくら
 
秋田県男鹿半島のなまはげ


新幹線がなかった頃はそれなりに賑やかだったと思われる本八戸の駅は、乗降客も少ない寂しい駅だった。雪交じりの雨も降っていて、北国に来たことを実感する。

駅から10分ほど歩き、宿泊のドーミーイン八戸に着いた。暖かいきれいな部屋で一休み後、すぐに街歩き。このホテルは町の中心地に近く、我々のようにフリー旅行者にはうってつけだ。

まずは、ポータルミュージアム「はっち」へ。以前、都筑区の地域活動の仲間と訪れた時、外観・内装・活動内容に魅了され、こんな施設が自分の街にも欲しいと心底思った。建築家の針生丞一さん(仙台に事務所)や、たくさんの市民の思いがつまった施設だ。

 
はっちの2階から1階  思い思いにくつろいでいる

工芸品(これは八幡馬)もいろいろ揃えている

 
八戸の文化・産業・歴史が学べる場でありながら、いろいろな世代の人が気軽に集まれる場になっている。「はっち」ができたことによって、「中心街に活気が戻ってきた」と嬉しそうに話す人に何人も出会った。全国からの見学者も絶えないらしい。

「はっち」にいた、えんぶり衣装の若者が「4時から向いのマチニワで披露するから見に来て」と話しかけてきた。よい席を取るために30分以上前から開始を待った。思えばここでの「えんぶり」を皮切りに、3日間でいくつもの「えんぶり組」に出会った。町ごとに組が作られ、今年は33もの組が、広場や街角や施設で披露する。

下の3枚の写真は、いろいろなポーズをとってくれた若者。遠来の客をもてなそうという気持ちが伝わってくる。


後で分かったのだが、「ながえんぶり」と「どうさいえんぶり」がある。「ながえんぶり」は、動作がゆったりとしている。太夫のリーダー藤九郎の烏帽子には真っ赤なボタンや白いウツギの花が飾られているので他の太夫と区別がつく。

「どうさいえんぶり」はテンポが速い。全員が五色の房がついた烏帽子を被っているのでリーダーの区別はつかない。

マチニワで見たのは塩町の「ながえんぶり」だった。「えんぶり」は田畑をならす農具「えぶり」から来ている。種まきから稲刈りまでの稲作の動作を、「擦り始め」「中の擦り」「擦り納め」の3種の舞で表現している。

その間に松の枝を持つ「松の舞」、恵比寿さまがタイをつりあげる「えびす舞」、銭太鼓を回しながら舞う「えんこえんこ」などの福芸も入る。

 
えんぶりの合間に子ども達の福芸が入る
 
子ども達の福芸 太夫は後ろで見守っている

福芸の主役はほとんどが小学生や中学生。17日は八戸市立の学校はすべて休み。えんぶりに出る小中学生は、学校を休んでも公休扱い。4日間、八戸はえんぶり一色になる。

マチニワの見物後「次は市役所前の広場で、かがり火えんぶりがありますよ」と教えてくれたので、5分ほど歩いて広場へ。みぞれ交じりの雨が降ってきたこともあって、テントの中での演技になるという。テントの中ではつまらない。寒くなってきたので、「かがり火えんぶり」見物はあきらめてホテルに戻った。これから夜のイベントが待っている。

                (2020年7月16日 記)

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